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【トチノキ・プロジェクト】— 歴史にのこるトチノキを生かす―

  • 2021年4月17日
  • Blog
  • by fujioka
昨年の秋、福井県南越前町の知人から、ある相談が持ち込まれました。
「地元の歴史にのこるトチノキが、枯死したことで伐採された。利用法を探しているのだが何とかならないものか」とのこと。
さっそく相談してくれた西村さんにアポを取り、伐採後の「材」を見に行きました。
地元の方々の好意で製材所の土場に置かれた大きなトチノキは圧巻のサイズ。
しかし枯死した上に夏場に伐採されたために
グズグズに腐ったり、大きなウロがあるために
「製材してもロクな材がとれない」と多くの方が諦めているそう。
相談してくれた西村さんの「地元の宝がこんな風になってしまって悲しい。この木には長い歴史があり、この地の宝物なのに……」というお話に、
「そんなことはありませんよ。お話しのとおり、この木は全部価値がある。ウチなら多くの部位が使えます」とお答えして、このプロジェクトが始まりました。
まず、言い出しっぺの西村さんが手弁当でトラックを動かしてくださり、福井からトチノキの何本かを弊社のヤードまで運搬していただきました。
ここからは我々が受け取ったトチノキを製材し、
乾燥、整形して様々な製品に仕上げます。
製品が出来たら弊社のECサイトや、弊社の製品を扱っていただいている店舗さんへお知らせして販売を開始。
売り上げの一部、材料代と運搬費にあたる部分は福井の皆さんにお返しすることで、ご協力いただいた方々への返礼としたいと考えています。
現在、完成している製品はククサだけですが、
これからブッシュクラフト・ナイフやウッドボール、カップなども制作します。
実はこの材、製材所さんや大工さん、薪ユーザーさんが嫌う「グズグズ・ボロボロ・ビチャビチャ」が功を奏して、見事なスポルテッド材になっています。
木材を扱う方々から「ゴミ」とまで言われてしまう状態で、製材、乾燥、加工には通常以上の手間がかかりますが、長年そんな材の利用を研究してきた我々からすると宝の木です。
「諦められた材の潜在的な価値を見える化する」
という弊社のミッション。
歴史ある貴重な材を、無駄なく使うために
頭をひねりながらの作業をしていきます。
皆さんに驚いてもらえるような製品を作りますので、どうぞご支援をお願いします!
木葉社オンラインショップ

投稿者
fujioka